ストーリー画像-PFCって何?世界水の日にアウトドア好きが世界の水のためにできることを考えた。
ストーリー画像-PFCって何?世界水の日にアウトドア好きが世界の水のためにできることを考えた。

PFCって何?世界水の日にアウトドア好きが世界の水のためにできることを考えた。

 

3月22日は世界水の日

3月22日は国連が定めた「世界水の日(World Water Day)」です。「命の水」という言い方をするように、水は人間にとっても地球にとっても最も重要なものの一つです。そして世界にとっての課題の一つでもあります。

SDGsの6番目の目標は「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」こと、2030年までにすべての人が安全な水を十分に利用できる世界が実現することが目指されています。

そのSDG6の達成基準項目の一つに掲げられているのが「汚染の減少、有害な化学物質や物質の投棄削減と最小限の排出、未処理の下水の割合半減、およびリサイクルと安全な再利用を世界全体で大幅に増加させることにより、水質を改善する」ことです。

現在、さまざまな化学物質が世界中の川や海を汚染する原因になっています。その排出を減らすことが世界的な課題なのです。


世界の水を汚染するPFAS

KEENは「アウトドアを守ること」を責務と考え、自社製品による水質汚染も問題視してきました。その取組の一つが、現在、世界的に問題になっている化学物質PFAS(パーフルオロアルキル物質およびポリフルオロアルキル物質)として知られる約5,000 種のフッ素化合物の一種、PFCの削減です。

数ある汚染物質の中でKEENがPFCに注目するのは、それが撥水加工などに使われるもので、わたしたちも以前は当たり前に使っていたからです。しかし、それが人の健康を害する恐れがあると知り、使わないようにしようと決意したのです。(詳しくはこちらのブログから)

今日は、みなさんにもぜひPFASやPFCのことを知って、世界の水環境のことを考えていただければと思います。

そのPFASですが、水や油をはじく、熱や薬品に強い、光を吸収しないなどの特性を持つため、1940年代ころから様々な製品に用いられるようになりました。身近なところではハンバーガーの包み紙や衣服の他、カーペットやスキーのワックスなどにも使われてきたそうです。

この特性は逆に言うと自然界で分解されにくいということも意味します。そのため「永遠の化学物質」とも呼ばれ、一度環境に排出されると、環境に残り続け水循環や食物連鎖に組み込まれるのです。

これらの化学物質が問題視されるようになったのは、研究によって人体への影響が明らかになった事によります。いち早く国際的に規制されるようになったFASの一種PFOSはコレステロールを増やす作用が確認され、PFOAでは動物実験でがんの発達を促進する作用が確認されました。

そしてこれらの物質は人体でも分解されにくく、体内に蓄積されていくので、取り込まないことが重要になってきます。


どうしたらPFASを減らせるか

そこで問題になるのが、どうやって人体に入るかです。一番わかり易いのは、包装紙などに使われたものが食品に混入するルートですが、より大きな問題は、飲料水や食材そのものに含まれているPFASです。

PFASを使った製品を洗濯したり廃棄したりすると一部が水に溶けて環境に放出されます。それが川を下り海に流れ水循環に入り込むのです。そして、それは植物や水生生物に取り込まれ、それらを食べる動物に蓄積されていきます。その結果、人による環境汚染の影響を受けにくいはずのホッキョクグマの体内にも蓄積されてしまうのです。もちろんわたしたちが食べる肉や魚にも含まれています。そしてヒトの血液や母乳にも。

さらに身近なところでは水道水にもPFASが含まれています。こちらは規制の動きが始まっていて、日本でも、2020年からPFASの中でも有害性が高いとされるPFOSとPFOAについて合算値で50ng/Lという暫定目標値が定められました。

このような規制をしなければならないくらい、PFASによる水環境の汚染は深刻な問題になっているのです。

このような状況下でわたしたちが考えなければいけないのは、そもそも自然環境にPFASを放出しないこと、製品にPFASを使わないことです。そのため、社会的責任を重視する企業はPFASを使わない選択を最近始めました。大きなところではアマゾンが2020年12月自社ブランド「Amazon Kitchen」でPFASの禁止を決定(https://sustainability.aboutamazon.com/environment/packaging-andproducts/chemicals)、マクドナルドが2021年1月に2025年までにすべての包装・容器についてPFASを全廃すると発表(https://corporate.mcdonalds.com/corpmcd/our-purpose-andimpact/our-planet/packaging-and-waste.html)しました。


アウトドアとPFC

KEENでは、このPFASの一種であるPFCの危険性にいち早く気づき、2014年からPFCを削減する取り組みを開始し、現在では撥水加工の95%がPFC-FREEとなっています。(詳しくはこちらのブログから)

アウトドア製品は、自然の中で雨に打たれたり、岩に擦れたり、川や海で使われることで、PFCを自然に放出する恐れがあります。それを防ぐためには、製品にPFCを使わないようにしなければならないのです。

ただ、2014年当時はまだPFC-FREEの取り組みを行っている企業はほとんどなかったため、同様の効果を持ちながらより安全な撥水加工を発見するのに様々な試行錯誤が必要で95%のPFC-FREEを実現するために約10,000時間を費やしました。

現在は、PFC-FREEを目指すアウトドアメーカーも増え、PFC削減が徐々に進み、PFC-FREEの製品の選択肢が増えつつあります。

みなさんも世界の水環境を守るため、PFC-FREE製品に注目し、選んでみてください。わたしたちには「持続可能な開発および自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つ(SDG12.8)」責任があるのです。

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