KEEN UTILITY meets OMG skateparks<br>Interview : Kouji Omura
KEEN UTILITY meets OMG skateparks<br>Interview : Kouji Omura

KEEN UTILITY meets OMG skateparks
Interview : Kouji Omura

ケントンワークシューズ

【FOCUS MODEL】 KENTONKENTON ESD 

スケートボードで繋がる日本全国の輪 
仕事も趣味も足元にはタフなKEEN UTILITY 

静岡県の西部に位置する浜松市は、多くの観光スポットを持つ県内有数の都市。  
産業の世界では江戸時代の綿織物や製材から始まり、スズキ・ヤマハ・ホンダといった世界的に有名な企業の創業地があるなど、“ものづくりのまち”としても知られている。 

そんな浜松市で約40年にわたって、地域に密着した土木事業を手掛けてきた会社が「大村組」。一見、いわゆるオールドスクールな土木屋の大村組だが、そのオリジナリティは一般的な土木事業とは別の面にある。それは、大村組がこれまで培って来た技術と経験、そして自らの趣味やライフスタイルへの想いを込めて手掛ける“スケートパークづくり”。 

作業する男性2名

その名も、「OMG skateparks」だ。 

大村幸治氏

その発起人が、父親が設立した大村組の跡を継ぎ、現在の社長を務める大村幸治。 

「2010年までは浜松市内の別の土木会社に修行のような形で勤務していて、2011年に大村組に入りました。うちの親が大村組の初代で、その背中を見て育ってきたので特にやれと言われたわけではないですが、自然の流れでこの道を目指していました」 

大村氏が土木の道へ進む一方で、10代後半からプライベートで熱中しているのがスケートボード。18歳から始めたサーフィンをきっかけに横ノリのカルチャーへ興味を持ち、そのサーフィンのオフトレーニングとしてスケートボードに乗り始めた。

スケートボードに乗る男性

「当時は、キャバレロとかオールドスクールのレジェンドスケーターに憧れていました。昔はパークなんてなかったので、滑るのはもっぱら近所の駐車場や道路。柔らかいソフトウィールで、サーフスケートのようなスタイルで遊んでいました。実際、大村組にはスケーターがいますし、浜松がサーフタウンということもあってサーファーも多いですね」

大村氏にとって、大きな転機が訪れたのは2014年。大村組で同じ趣味を持つ仲間と、事務所の敷地の一部にスケートボードを楽しめるボウルを試作したこと。

スケート場を工事する男性2名

10年前はボウル自体がほとんどなかったので、純粋に滑ってみたいっていう好奇心と、みんなが作りたいっていう想いから作り始めました。完全に仕事とは別の時間で、みんなのワクワク感だけで夜な夜なやっていましたね。最初のころは『これで全国に受注を受けられたらいいね』くらいの感じでしたが、県外からも滑りたいっていうスケーターが来たりして繋がりが生まれていき、そこから少しずつ受注を受けられるようになりました」

コンクリートスケートパーク(4カット)

大村組のコンクリートスケートパーク建設部門では、設計・2D&3D図面作成・施工などの一連の流れを自社で行い、地形や条件に合った形状のスケートパーク建設が可能。これまで県外にも出張し、「キドニーボウル」や「O型ボウル」といった比較的にシンプルなものから、深さ2mの「複合型ボウル」や曲線美とアクションの融合が楽しめる「四つ葉のクローバー型ボウル」まで、さまざまなスケートパークの施工を手掛けてきた。

沖縄のスケートパーク(4カット)

「これまで作ってきたスケートパークはどれも思い出深いですが、中でも印象に残っているのは沖縄です。立地から普段使っている機械などを持っていけなかったので、こちらから持っていったのは道具箱ひとつ。依頼はホテル兼カフェ施設のガレージ兼スケートパークで、深さが2mのボウルなどもありましたが、10人ぐらい現地の仲間に協力を仰いで作りました。かなり大変でしたけど、その甲斐もあってすごく思い入れのあるパークができましたね。あとその施設は目の前がサーフポイントだったので、波があるときは早く終わらせて、現場でウェットスーツに着替えて海へ。それもあって夢のような現場でした」

スケートパークづくりは最低3週間、長くて2ヵ月を要し、現在では年間56案件。大村組の数ある仕事の中でも、その案件に関しては大村氏が必ず現地へ出向く。

工事する人の足元アップ

「僕もプレイヤーなので、遊び場を作れるのは最高な仕事。肉体的に大変な部分もありますが、普段の仕事とはまた違うモチベーションがありますね。パークづくりで常に心掛けていることは、プレイヤー目線でお客様のニーズに+αの価値を提案すること。あと僕らは本業の土木の仕事を40年近くやっているので、その経験をもとにした技術と知識を生かして、品質的に高いパークをつくることにこだわりを持ってやっています」

そんな大村さんが、KEEN UTILITYの存在を知ったのは今から3〜4年前。日本でKEEN UTILITYが本格的に展開され始めた時期とほぼ被る、国内初期からのユーザーだ。

KENTONを履いた足のアップ

「元々、KEENがすごく好きで、登山靴を買って富士山に行ったのが最初。そこからサンダルなども履いていましたが KEEN UTILITY は大村組のスタッフが履いていたことから存在を知りました。それからはさまざまなモデルを56足は、用途に合わせて履いてきましたね。当初は、ほかの人が履いていない優越感がありましたし、もちろん機能的に安全靴としてのクオリティが高いので、これは“最強のワークブーツ”だなって。防水透湿素材は雨水などが靴の中に入らないですし、しゃがんだときの屈曲性が高いので作業も楽。今履いているKENTONも履き心地が良くて、見た目はカジュアルに見えてちゃんと安全靴の機能が備わっているし、これなら仕事が終わってそのままスケボーにも乗れますね」

KENTONを履いた足元

「道具へのこだわりは、身に付けるとワクワクするもの」と語る大村氏。人生の大半は仕事をしているからこそ、自分の気に入ったものを身に付けたいし、それがプレイベートの趣味の場面でも履けたら──そんなシンプルな願望をKEEN UTILITYは叶える。

KENTONを履いた足元のアップ

KEEN UTILITYは靴に関してはもう十分満足しているので、あえて要望を言うのなら、KEEN UTILITY監修のような形で、地球環境に優しいとか、社会をより良くするといったコンセプトを持つスケートパークを作りたい。もしそれができたら最高ですね。これからもっと全国に自分たちの作品を増やしていきたいですし、パークビルダーとしての立場からスケートシーンを盛り上げていきたい。地元・浜松でもスケートを盛り上げようと頑張っている仲間たちがいるので、その活動をサポートしていきたいと思います。もちろん、職人も増えてほしいですね。僕らのやっていることは、AIには取って代わられないので」

現在では日本全国からパークづくりの依頼を受け、コミュニティの仲間たちも増え、地域の魅力発信の一環として行政からも注目を集めている「OMG skateparks」。

その舵を取る大村組が拠点を置いている浜松市は元来、「何事にも果敢に挑戦してみよう」「何事もまずはやってみよう」という“やらまいか精神”が根付く街であり、その精神を地で行く大村氏たちの足元を、仕事でも趣味でもKEEN UTILITYが支え続けている。

工事の作業風景



【前回のストーリー】
Introducing Kenton Kenton ESD

【紹介商品】
kenton/kenton ESD コレクション
ケントン
Brindle/Gum
Naval Academy/Gum
ケントン イーエスディー
Black/Gum

 


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