MARCH FOR THE DAY! 気候パレードに参加しました。
MARCH FOR THE DAY! 気候パレードに参加しました。

MARCH FOR THE DAY! 気候パレードに参加しました。

「自然を愛する私たちだからこそ、伝えられる「声」がある。2023年9月18日、KEENは東京・代々木公園を起点に開催された「ワタシのミライ」主催の気候パレードに、一般社団法人Protect Our Winters JAPAN(以下POW)とともに参加しました。この日、代々木公園に集まったのはおよそ8000人。原宿と渋谷に分かれて行われたパレードは大きな盛り上がりを見せました。

「地球沸騰化の時代がやってきた」

国連のグテーレス事務総長が夏の始めにこう警告したとき「なんて大袈裟な」と思った人は多いはずです。でも7月の世界の気温は史上最高となり、日本でも統計史上最も暑い夏となって9月の中旬でも真夏日が続きました。

ヨーロッパは熱波と洪水に見舞われ、カナダなど各地で山火事が発生。日本でも豪雨による災害がいたる場所で起こっています。7月の秋田豪雨ではOPEN JAPAN災害支援にKEENチームも加わり、気候変動を肌で実感した夏でした。

「MARCH FOR THE DAY」を合言葉に

March for the day ロゴとKEEN スタッフ

“未来を生きる子どもたちや若者たちのために、声をあげ、気候変動をこれ以上深刻化させないような「社会」へと変化させていく責任がある”

POWのこの呼びかけに、アウトドアをフィールドとする仲間たちも大勢参加しました。合言葉は「MARCH FOR THE DAY」。

POW JAPAN代表のプロスノーボーダー小松吾郎さんは、この日の活動を「声を出さなくてもいいからとりあえず参加してみて」という思いで始めたと言います。「今回これなかった人も、この先機会があったら参加してもらえたらいいな」とも。

POW野外イベントテントの下での集合写真「このまま何も考えずに進んでいくのは許されないという意志を社会に届けられるチャンス」と小松吾郎さん(写真中央)

POWの活動拠点がある長野県白馬エリアでも年々雪が減っているのが分かるそうです。そんな中、最近小さいけれどポジティブな変化が起きているとも。

「白馬村は小さなコミュニティ。産業であるスキー場が回らないとまち全体が回らなくなるんです。そこでみんな気候変動を意識するようになり、まちが変わり始めています」

署名活動がリフトの再エネ運転に結びついたり、有志市民で作成した「ゼロカーボン行動計画」を村に提出したりといったアクションで地元が変わり、今他のスノーエリアの人々にも広がり始めているのだそうです。

march for the dayに参加する五明淳さんKEENパートナーでウィンターアクティビティ<雪板>のパイオニアであるプロスノーボーダー五明淳さんもマーチに参加。

生態系の再生が気候危機を緩和する

自然の中にいると、人も生き物も森も海も、地球という限られたループでつながっていることを感じます。

そのアウトドアフィールドの保全活動を資金助成でサポートするConservation Alliance Japan(CAJ)の仲間も参加。KEENもピナクルメンバーとしてCAJに参加しています。

Conservation Alliance Japanメンバー代表の三浦務さんもPOWの小松吾郎さんと同じく地域の小さな活動が大事と語ります。

「気候危機に対しては、脱炭素だけではなく、炭素を吸収する森や海、土壌などの自然環境や生物多様性の保全という両輪をまわすことが必要です。それには地域の自然を知る地元の人々の保全活動が大切。僕らはアウトドアブランドの力を結集して、こうした活動を続ける人をサポートしています」

CO2吸収源である自然環境の再生を地域からエンパワーすることが気候危機の緩和につながります。

March for the dayにプラカードを持って更新する女性Photo :Daiki Tateyama

「もう一歩」の先に未来がある

KEEN Garage HarajukuでMarch for the day参加用のプラカードを作る人たちこの日、原宿の KEEN GARAGE HARAJUKU店内に設けたプラカードづくりコーナーにも多くの人が訪れました。

KEENのパートナー団体で、音楽フェスなどのゴミゼロナビゲーションを行うNPO『iPledge』のボランティアスタッフで、大学生のお二人からもお話が聞けました。いつも環境問題に意識を持っている二人はどんなことを思っているのでしょう。

「普段からボランティア活動の中で、地球環境について考える機会は多い方だと思うのですが、そんな私たちでも、気候”危機”っていう言葉を聞くと、怖い感じがしちゃって一歩を踏み出せなくなっちゃう。でも、今日みたいに、みんなで楽しく歩くことで、きっと街の人にもポジティブにも変化を起こせることが伝わるんじゃないかと思って、参加しました」とカリンさん。そして、ナミさんもこう続けます。

「気候危機を普通の会話としてできたらいいよね。そして、その中の気づきから、一人一人が変えていけるところを変えていけたら良いのにと思う。大きいことばかりではなく、自分自身の行動や意識を変えていく。小さいアクションで未来に繋げていけると思うんです」。

KEEN Garage Harajuku店舗前でプラカードを持っているナミさんとカリンさんごみゼロナビゲーションの活動を通して気候変動に関心を持ったというナミさん(左)カリンさん(右)

KEEN JAPAN代表のヒルダ・チャンもこう言います。

「9月になっても暑さが残る中、幅広い皆さんが気候危機にこんなに声を上げていることに希望があると思っています。KEENでも社員一人一人がペットボトルを使わないといった小さな取り組みも定着しているし、今は再生可能エネルギーについても取り組みを思案中です」

KEEN garage Harajuku店舗までプラカードを持って立つHilda ChanとCo-workersKEEN日本法人代表のヒルダ・チャン(中央)も、KEENスタッフとともにマーチに参加。

2019年のオーストラリア森林火災のニュースがきっかけで気候危機に関心を持ったKEENスタッフも「同じ志の仲間がこれだけいるんだという熱量を感じながら歩くのが心強かったです」と語ります。

地球のため、仲間のため、なにより自分のために。

March for the dayの様子photo :Daiki Tateyama

歩きながら考えていたのは「3.5%の法則」。過去の社会運動を分析した結果「コミュニティーの3.5%が参加すれば、社会のシステムは変えられる」と、ハーバード大学の政治学者エリカ・チェノウェス教授が2013年に発表しました。
POWの吾郎さんによると日本のアウトドアコミュニティは全人口の3.5%。であれば、私たちが行動すれば変えられる!
この日、懐かしい人に再会したり、他のアウトドアブランドの仲間ともいろんな話しをしながら、楽しく歩くことができた気候パレード。思いを可視化したポジティブなエネルギーは、きっと沿道の人々の心にも届いたはずです。
「わたしたち、一人ひとりにできることは小さい。 だけど、みんなができることを積み重ねれば、大きな課題だって、かならず解決できる。 地球のため、仲間のため、そして、なにより自分のために。」

LIFE IS KEENのモットーのひとつ【Doing Good】の言葉です。

関連リンク

ワタシのミライ
https://watashinomirai.org

POWJAPAN
https://protectourwinters.jp

Conservation Alliance Japan
https://outdoorconservation.jp

iPledge
https://www.ipledge.jp

3.5%の法則
https://www.waterless.jp/4589/

LIFE IS KEEN
https://www.keenfootwear.jp/blogs/keen-blog/life-is-keen-since-2023

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