内水氾濫という秋田での都市型災害が教えてくれること
内水氾濫という秋田での都市型災害が教えてくれること

内水氾濫という秋田での都市型災害が教えてくれること

被災した地域にいち早く入って、様々な災害支援活動を行なっているのがKEENのパートナー団体のOPEN JAPAN88日現在、7月上旬に大雨による土砂災害が起きた福岡県久留米市と佐賀県唐津市、そして7月中旬に大雨によって内水氾濫で多くの家屋が浸水した秋田市に入って活動を続けています。

4分の1もの市民が浸水被災する可能性

今年の7月は、世界の平均気温が観測史上最も熱くなったと、EUの気象情報機関から発表されました。海面の水温についても同様で、5月以降、異例の高温が続いているとのことです。731日には、世界の一日の平均海面水温が、これまでの最高を記録しました。ヨーロッパでもアメリカでも、世界各地が熱波の影響を受け、様々な自然災害が起きています。日本でも7月には豪雨による災害がいたる場所で起こっています。

豪雨によって浸水した家屋豪雨によって浸水した家屋。泥がたまり湿った空気が漂う。

88日現在、内水氾濫のあった秋田市をベースに支援活動をしているのは、OPEN JAPANの肥田浩さん。秋田市での被害が甚大になるという予測をし、支援活動をしていた九州・久留米から秋田に向かったといいます。

「秋田市に入ったのが719日の夜でしたけど、『静かなるカオス』というような印象を受けました。停電はしていなかったのですけど、多くの家では1階部分が浸水していたから2階で生活していて、1階は真っ暗なまま。いつもなら灯りがついているコンビニやロードサイドの大型家電店も閉まっています。とにかく一帯が暗いんです」と肥田さん。

秋田市では、当初、32千世帯が浸水する可能性があると発表しました。秋田市の人口は約30万人で世帯数は14万弱。23パーセント近くもの市民の方々が、自分の住まいに浸水するかもしれないという状況でした。

床上浸水被害を受けた家わかっているだけでも4,610棟が被害を受け、その内、1,911棟が床上浸水している。(88日時点、秋田県発表)

「この32千世帯という浸水想定世帯は、敷地に1センチでも水が入ったという数字です。被害件数が膨大すぎて大雨から3週間も経った今でも、被害の総世帯数が見えないんです。市が200人体制で調査しているのですけど、追いついていない。今回の秋田市の浸水は雨水が排水できなくなった内水氾濫で、河川が決壊したり氾濫しての水ではないので泥がないんです。でも家を覗いてみると、床上浸水で、畳も家財も濡れてしまっていたり、すでに外に出してしまっていたり。しかも秋田の県民性として、おじいちゃんおばあちゃんが我慢強いから、あまり手伝って欲しいとか声をあげないんです」と肥田さん。

 


 

見えにくい災害

KEENスタッフも先発隊として数名が8月上旬に秋田市に入り、OPEN JAPANの支援活動に合流しました。8月上旬の秋田は、連日猛暑日を記録。厳しい暑さのなかの活動となりました。

浸水被害を受けた家の掃除をするKEENスタッフ秋田での活動に参加するKEENスタッフたち

「外からみると泥で汚れていないので、一見すると、なんともないように見えちゃうんですね。けれど家の中はグチャグチャのまま。車で通り過ぎただけでは、ここが被災しているっていうことが見えてこない。竿頭祭りで多くの観光客の方が秋田にいらしていたと思いますが、その人たちの目には、秋田が大きな浸水の被害があるということに気づかなったと思います」と秋田で支援活動に参加したKEENスタッフ。「見えにくい災害、気づかれにくい災害なんだと思います。でも数千世帯という多くの家が浸水し、多くの人が支援を求めているのも確かです」と肥田さん。

住民の話を聞くOPEN JAPANの肥田さん住民の話を聞くOPEN JAPANの肥田さん

「そして、今回の秋田市の浸水被害は都市型災害なんですよね」と肥田さんは都市ならではの問題を指摘する。

「都市では、近隣との関係が薄らいできており、地方都市だからこその過疎化や高齢化による人手不足という問題が浮かび上がってきています。なので、一軒一軒ゆっくりお伺いして、じっくりお話を聞いて、いろんなアドバイスをしています。被災された方にご負担をかけないで、お話を聞くことで安心してもらう。それがOPEN JAPANだからこそできることだと思っています」。

公園に集められた、浸水被害にあった家電や家具などの山公園に集められた、浸水被害にあった家具・家電。この処理の課題も立ちはだかる。

暑い日が続いていますが、立秋を過ぎ、暦では秋を迎えています。「東北では旧盆を過ぎると冬の準備に入っていきます。まだ暑くて、今から冬の準備をするの?って思う人が多いと思います。だけど寒さはすぐそこにある。数千もの家の畳や家財道具がダメになってしまっています。いざ寒くなったときに、ストーブがない、布団がないじゃ遅いんですよ」と肥田さん。

「どうか、秋田の浸水被害のことを忘れないで欲しいと思っています。そしてみんなに1日も早くボランティアに来てもらいたい。実際に今回の被害を見ることで、自分の暮らす場所の近くで災害が起きた時のことを考えてもらいたいと思っています。自然災害は、年々身近なものになっていると言っても過言ではありません。現在の日本では、誰がいつ被災者になっても不思議ではないのですから」。

ありがとうの言葉をもらいながら、今日も活動を続けていく

今回、秋田の活動に参加させていただいたKEENスタッフは、たくさんの「ありがとう」と、「来てくれただけで涙が出そう」という被災者の方の言葉に、十分すぎるほどの力をもらったと言います。自分ができることは、本当に小さなこと。だけれど、一人でも多くの力が集まれば、その力は大きくなることも知っています。KEENでは今後も継続的に秋田をはじめとする被災地に赴き、 OPEN JAPANとともに被災者への支援活動を続けていく予定です。 

一般のボランティアも引き続き募集しています。詳しくは、秋田県のボランティアセンターのホームページで確認してみてください。きっと、誰にでもできることはあるはずです。

秋田災害ボランティアセンター
https://www.akitakenshakyo.or.jp/sanka/volunteer/page-5150/page-5164/

 


 

寄付で、OPEN JAPANの活動を応援しよう。

OPEN JAPAN
https://saigaishien.openjapan.net/

▶️ 郵便振替
口座記号番号:02250-5-126661
口座名   :一般社団法人 OPEN JAPAN
口座略名  :シヤ)オープン ジャパン

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口座番号   :0126661

 


 

2023年豪雨災害支援を実施

キャンペーンバナー

2023年夏、各地で発生している豪雨災害への緊急支援として売上の一部を寄付します。

■ 実施内容:KEENでの商品ご購入金額の5%(税別価格)を、災害支援団体OPEN JAPANへ寄付

■ 期間:2023年8月17日(木)0:00 〜 26日(土)23:59 の10日間

■ 対象店舗:KEEN 直営店、アウトレット、公式オンラインストア

■ 背景:現在、OPEN JAPANは、7月に広域で浸水被害に見舞われた秋田県、土石流の被害に見舞われた福岡県、佐賀県を始めとする被災された地域で活動する他、台風7号の被害を受けた地域においては連携団体が調査を開始しています。

■ 詳しくはこちらから:売上の5%を災害支援団体OPEN JAPANへ寄付

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