2本のコードと1枚のソールで編み上げた革新的な“オープンエア・スニーカー”、『UNEEK(ユニーク)』。2014年の誕生以来、究極のフィット感と唯一無二の独創的なデザインで、スニーカーシーンからファッションシーンまで老若男女に愛されてきたKEENの定番です。
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そのUNEEK10周年を記念し、東京、ニューヨーク、ロンドンの3都市から発信するグローバルコラボレーションパックを発売。 ミニマムにアップデートした2024春夏最新スタイル『UNEEK Ⅱ CONVERTIBLE(ユニーク ツー コンバーチブル)』がベースとなる本コラボの第1弾は、日本が世界に誇るスニーカーショップ「mita sneakers(ミタスニーカーズ ) 」をパートナーに迎え、クリエイティブディレクターを務める国井栄之氏 にコラボレーションの裏側を聞きました。
さまざまなカルチャーと共に迎えるUNEEKの10周年
――グローバルコラボレーションパックのコンセプトを改めて教えてください。
国井栄之(以下、国井):2016年に初めて『UNEEK』を「ミタスニーカーズ」でコラボレートさせていただき、今回のパートナーに最初に選んでいただきました。今、世の中はすごく多種多様で、スニーカーやストリート、ファッションなど、さまざまなカルチャーの中に『UNEEK』は存在します。コンシューマーにもっとわかりやすく伝えるにはどうしたらいいか――、何度もディスカッションを重ねる中で、世界のキーとなる都市のアイコニックなカルチャーと手を組む“シティアタック”のような企画はどうか?と提案させてもらいました。アメリカはストリートカルチャーに根ざしたブランド、ヨーロッパはファッション文脈に精通するショップ、アジアは僕たち「ミタスニーカーズ」がスニーカーシーンへの最適解として選んでいただき、それぞれの都市を代表してコラボレートさせてもらうことになりました。
2WAY仕様を可能にしたヒールカウンターはこうして生まれた
――新スタイルである 「UNEEK Ⅱ CONVERTIBLE 」の開発・デザインを振り返るといかがですか?
国井:現状のUNEEKコレクションには、サンダルタイプやスライド、しっかりとしたソールユニットを持つスニーカータイプなど、幅広いバリエーションがありますが、この「コンバーチブル」は、1つで全てをカバーできるユーティリティなモデルです。スニーカーとスライドの2WAYで使用できる可動式のヒールカウンターは、KEENが以前イベントやポップアップで展開していた「UNEEKBOT(ユニークボット)」というUNEEK製造ロボットから着想を得ました。その「UNEEKBOT」で製造する UNEEKは 製造の都合上、ヒールカウンターが可動式でした。実はこの仕様のデザインを以前からリクエストしていて、今回満を辞して実現することになりました。
――今回は、インラインモデルも含めてディレクションしていただきました。
国井:スニーカーショップとしては、インラインをきちんと売っていくのが使命です。だから、コラボモデルと同じく、インラインモデルもトータルでディレクションさせていただくことになりました。
革新的な姿は、まるで肉抜きされたミニ四駆
――「UNNEK」には元々どのような印象をお持ちでしたか?
国井:10年以上前に初めて見たとき、足を守るべき部分はきちんと残しながら、必要のない部分を全て削ぎ落としたすごく洗練されたシューズで、まるで“肉抜き”されたミニ四駆のような、革新的な印象を受けたのを覚えています。当時のKEENの社員は、研修でUNEEKの編み方を習っている人もいて。UNEEKって手編みで作れるんですよ。それほどシンプルな設計で、誰の足にもフィットするのはすごいと思います。当初、来日したローリー・ファースト・ジュニア(『UNEEK』の生みの親でもある、KEENグローバルイノベーション部門ディレクター)をはじめ、USチームは「UNEEK」のことを“オープンエア・シューズ”や“オープンエア・サンダル”と呼んでいました。“シューズ”と呼ぶとカジュアルなイメージが強調されて、“サンダル”には、当時まだ少しチープなイメージがあった。でも構造的に見ると、これはもう立派なスニーカーです。本来のアウトドアフィールドのみならず、都市生活者にも履いてもらいたい。だから、“オープンエア・スニーカー”という打ち出しに変えて欲しいとオファーをしました。
この10年間にやりたかったことを詰め込んだ集大成
――今回のコラボモデルのカラーリングについて教えてください。
国井:コラボモデルのカラーは都会のアスファルトにも馴染むブラックを基調としたモノトーンです。逆にインラインは、過去に「ミタスニーカーズ」のコラボで発売したカラー、 UNEEKのオリジナルカラーであり「KEEN」のコーポレートカラーであるイエローとブラック、今回初めて採用できた天然コルクのフットベッド(中敷き) に合わせたナチュラルなカラーを落とし込みました。このフットベッドは、スニーカーと同じく二層構造になっています。 2016年のコラボでは、天然コルクが使えず、コルク柄のプリントでした。コルク柄 にしたかったのは、素材のマイクロファイバーに、コルクが持つ吸汗速乾や防臭といった天然由来の機能と同じような機能があるということを視認化させるためでした。当時の技術だと天然コルクを使うのは難しかったのですが、この10年間で技術力も上がり、できることがとにかく増えた。さらにコルクはサステナブルなマテリアルの代表格であり、このコラボレーションは、この10年間にやりたかったことを全て詰め込んだ集大成でもあるんです。
左:東京、ニューヨーク、ロンドンの3都市から発信するグローバルコラボレーションパックの第1弾、Collaboration with mita sneakers「UNEEK II CONVERTIBLE」BLACK/MS4 左から2足目以降:インラインの「UNEEK II CONVERTIBLE」Black/Jolly Green、Black/Keen Yellow、Plaza Taupe/Plaza Taupe、Java/Java
UNEEK10周年特設ページ
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