長野県小諸市を拠点に、100年後の森をイメージした環境に配慮した森づくりに取り組みながら、「表現者 × 自伐型林業」をテーマに掲げ、多様なライフスタイルを発信する団体、DIVERSE LINES CLUB(以下、ディバースライン)。“自然”を表現フィールドとして、ディバースラインが行う活動とはどのようなものなのだろうか? 今回、代表理事を務める天野紗智さんに話を伺った。
自然と共に生きる、「自伐型林業」による持続可能な森づくり
“自伐型林業"による長伐期多間伐施業で行う持続可能な森づくりを行っている、ディバースライン。代表理事を務める天野さんは、スノーボードを始めてまもなく、カナダのウィスラーを訪れ自然に対する考え方やライフスタイルについて影響を受けたという。そして、帰国後に自身のスノーボードのライダー活動と表現フィールドである"自然”を守る“自伐型林業”の実践を通じ、環境・社会・人にいい循環を生み出していきたいという思いでディバースラインを立ち上げた。
「自伐型林業による長伐期多間伐施業と聞くと、専門的で難しい印象を受けるかもしれません。簡単に言えば、山林の将来の姿をイメージしながら、長い時間をかけて繰り返し間伐を行うことで、高品質な木材を生産しつつ、持続的に森を育てていく方法です。作業道も必要最小限にとどめるため、森林環境の急激な変化を抑え、災害に強い森づくりにもつながっています」と説明する天野さん。
こうした小規模な林業はまだ認知度が低く、公的制度の支援対象にならないことも多いのが現状だという。「仲間や同志も限られていますが、活動を知ってもらうことで多くの人が賛同してくれています。私たちは、環境に配慮した林業こそが持続可能な林業であるということを体現しながら、自伐型林業者が活動しやすい道をつくっていくことを使命だと考えています」
ディバースラインを通じて社会へ繋げたいこと

「活動を通して、ゼロからでも行動すれば少しずつ形になっていくことを学びました。形になるのは、自分の利益のための選択ではなく、地球や人のためを思った選択や行動のとき。自然と共に生きる者として、使命を与えられたように課題を乗り越え、ときには思いがけないサポートを得ながら歩んできました。その積み重ねの中で、ディバースラインは小さな変革を起こす存在としての意識を持ち、未来につながる選択と責任を胸に活動を続けています」と、ディバースラインを通じた活動について話す。
天野さんは活動を始めた当初、大好きな自然の中で自分たちの表現フィールドを守りながら、仕事も暮らしも遊びもできる環境をつくりたいと考えていたという。「振り返れば、事業の中で迷ったときにはいつも“人や環境にやさしい選択”を心がけてきました。その積み重ねが、今のライフスタイルを形づくっているのだと思います。こうした日々の選択の連続が、やがて“愛ある循環”の世界を生み出していくと信じています」
KEEN UTILITYとの出会いと共鳴するマインド
「自伐型林業を知らない人たちにも活動を知ってもらい、もっと多くの人を巻き込みたい」という思いから、自らKEEN UTILITYにアプローチしたという天野さん。「KEEN UTILITYが掲げる『シューズを作るのは、変化を起こすため』『自分たちが暮らし、遊び、働く場所を守る責任がある』という理念に、私たちは深く共感しました。これは『自分たちの表現フィールドを自分たちで守る』というディバースラインの原点と同じ精神です」
「KEEN UTILITYとともに、自伐型林業を通して『暮らし、遊び、働く場所を守る』というメッセージをより多くの人に届け、日本の多様な森林の価値を未来へつなげていきたいと考えています」
自然とともに働く足もとを支える存在
アウトドアでタフな作業を行う天野さんにとって、KEEN UTILITYのシューズは理想的な相棒だ。「3年以上履いていても水が染みたことは一度もなく、その耐久性には信頼を寄せています。そして何より、デザインがかっこいい。自然の中で活動を続ける私たちにとって、見た目もマインドもかっこいいKEEN UTILITYとともに表現できていることが、とてもうれしいです」
Photos: Jojo Byrnes
Text: Kurumi Fukutsu