キーン・ジャパンは2011年の東日本大震災を機に、災害支援パートナー団体である一般社団法人OPEN JAPANと連携の下、被災地への継続した支援活動を行っています。
OPEN JAPANは日本国内で発生した災害地へいち早く駆けつけ、被災者の心に寄り添い、重機作業や被災家屋の応急対応や炊き出し、行政との連携などを率先して行う災害支援ネットワーク。2024年1月1日に発生した能登半島地震では発生直後から現地入りし、必要とされる支援活動を行っています。
キーン・ジャパンは、OPEN JAPAN及び、能登町行政及び教育委員会の合意・連携の上、4度現地入り(2024年3月15日時点)。今回私たちがぜひおこないたいと願ったのは、冬の寒さが厳しい地域で被災された方の足元をサポートする、ウィンターシューズのお届け。
現地入りに際しては慎重を期し、能登町行政および教育委員会に必要性を打診し、「ぜひ届けてほしい」との回答をいただき、石川へ向かいました。
シューズを運び入れるKEENメンバー
現地の避難所、保育所や学校などへ直接伺い、子どもたちに暖かいKEENのウィンターシューズ約500足をお届けすることができました。
ひとりひとりと対話をしながらぴったりなサイズのシューズをお届けしました
足の大きな中学生には、氷点下でも足元が温かい、保温素材と防水機能が搭載された大人デザインのウィンターブーツをお届けしました。
着の身着のまま、履きやすい靴で避難されてあたたかなブーツを持ち出せなかった方や、「これから二次避難で金沢に行くんです。どんな格好して行っていいかと思っていたから嬉しい」と、お母さんと離れて金沢へ行く中学生の女の子が靴をもらってくれたり。私たちの活動が笑顔のキッカケとなったことがなにより嬉しく、来てよかった。また来るね。と心から思う時間です。
命をつなぐ「炊き出し」
3月19日現在、OPEN JAPANは約64避難所・集会所等(能登町+珠洲)にて炊き出しを実施。各地から来られる団体、企業のコーディ―ネートを含めて行った能登町での炊き出し数は約26,020食、そのうちOPEN JAPANと仲間たちで実施した炊き出し数は約8,650食にのぼります。
食事の時間には、避難所で炊き出しヘルプ。断水などで自炊が難しい地域もあり、温かい食事を提供する炊き出しは、皆さんの心と体を温め、命をつなぐ大切な時間
支援をされている方の支援
OPEN JAPANをはじめとした災害支援ボランティアの方には、足の怪我を防ぐKEEN UTILITY(安全靴)をご提供。ご自身の職業上の専門スキルや経験を生かした貢献活動を「プロボノ」といいますが、OPEN JAPANは重機を扱う免許を持った方などが集まるプロボノ集団。
能登半島地震では1月2日から先遣隊が能登に入り、自衛隊の要請をうけて重機による救助活動や道路啓開を行いました。その後「命をつなぐ」ための活動として炊き出しを開始。能登町行政と連携し各種コーディネーションや県、国への提言を行うとともに地域の有志とともに活動。
社会福祉協議会の災害ボランティアセンターとも連携して重機によるがれき撤去、大工系によるブロック塀の除去、家屋応急復旧、仮設住宅支援などを継続して行っています。
災害支援パートナーの皆さんの足元。OPEN JAPANをはじめとした災害支援団体スタッフやボランティアの方々へ、足元を支えるKEEN UTILITY(安全靴)を提供
KEENが考える「私たちが、今、できること」
なぜKEENが災害支援を行っているのか?
その始まりは、KEEN創業の翌年2004年12月に発生したスマトラ沖地震。KEENは秋冬シーズンの広告予算である全額100万ドル(当時のレートで約1億円)を災害支援に充てました。創立したばかりの会社にとってそれは大きな出来事でしたが、それが、その時、私たちができることでした。災害支援は、いわば私たちの社会貢献活動の原点です。
「被災された方に対してできることは小さくても、少なくても、寄り添いたいという気持ちがそばにあることや、元気になってほしい、前向きに生きて欲しいと考えている人が一人でも多くいることを感じてほしい」
「自分は力持ちでもないし、何もできないかなと思っていたけど、OPEN JAPANの“誰でも何か役に立つことがある”という言葉に勇気づけられた」
「実際に、現場を見ると見ないでは、大きな違いがある。少しの間でも参加して、現地の状況を見て、被災された方、ボランティアの方々の声を聞くことの大切さを感じた」
「前向きに生きることの大切さ、前向きに生きたいと思っている方たちを支えたいという気持ちの大切さ、支援をされている人たちを支えていく大切さ、それらを継続していく重要性に思いを巡らせた」
これは、能登半島へ現地入りしたKEENメンバーの声。
私たちも、最初は初心者です。
「何ができるんだろう」「役に立てるかな」
こうした災害支援に行く前の気持ちは、たくさんの「来てくれてありがとう」という言葉と笑顔で、「行動してよかった」「できることをすることが大切なんだ」という気持ちに変わります。
こうした想いや気持ちを重ねて、私たちは引き続き、継続的に支援を続けていきます。
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