ストーリー画像-フットウェアだけじゃない:PFCSを生活から追い出す方法
ストーリー画像-フットウェアだけじゃない:PFCSを生活から追い出す方法

フットウェアだけじゃない:PFCSを生活から追い出す方法

2014年、KEENはフットウェアから有害なPFCsを排除するための7年間の旅に出ました。PFCsは、PFAS(パーフルオロアルキル、ポリフルオロアルキル) と呼ばれる約5,000種類の人工化学物質群のことで、分解されにくく環境中に残留し、野生動物や人体に蓄積されることから、フォーエバー・ケミカル=「永遠の化学物質」と呼ばれています。さらに心配なのは、PFCsにさらされると、人間の健康に悪影響を及ぼす可能性があることがわかっているということです。

PFCsは地球上のどこにでも、たとえば人々の暮らしから最も離れているエベレストの山中であっても見つかるほど広まっています。一方で私たちみんなで減らすことができれば、プラスの影響を生み出すことができます。PFCsとの戦いに勝つためには私たちみんなが協力する必要があるのです。

KEENでは、「Detox The Planetオープンソースイニシアチブ」と呼ぶ企業情報公開の取り組みを通じて、サプライチェーンからこれらの有害化学物質を排除する方法を無料公開しています。しかしそれだけでは不十分なことも事実です。私たち一人ひとりの暮らし中で何ができるでしょうか?ここにいくつかのヒントがあります。


そもそもPFCを出さないように暮らす

生活用品を購入する際に注意しましょう。調理器具、紙製の耐油・耐油コーティング、撥水加工された生地、アウトドア製品、防汚コーティングなどにPFAsが含まれている可能性があります。

EPAの "Safer Choice"ラベルを探して、より安全な洗剤や家庭用品を選びましょう。このラベルは安全な原料を用いた製品選びのためにアメリカ環境保護庁が定めた指標です。

お住まいの地域で、飲料水からPFAsが検出されていないかどうか確認する。もし検出された場合は、家庭用逆浸透膜フィルターをシンクの下に設置したり、チャコールタップフィルターを蛇口に取り付けるなど、PFAsの流出を防ぐ方法を検討しなければいけません。

家の中をクリーンに保ちましょう。お掃除にはHEPAフィルター掃除機を使う。雑巾がけやモップがけは濡れた布で行う。空調のフィルターは定期的に交換する。窓を開けて換気する。食事の前には手を洗う。こうした基本的な気配りが、PFCsの脅威から暮らしを守ることにつながります。


お気に入りのショップやブランドに働きかける

PFASフリーの製品を選び、あなたのお財布で投票してください。

またメーカーや販売会社に PFASフリー製品を支持していることをメールなどで伝え、SNSにメーカー名や販売会社名をタグ付けするのもよいかもしれません。販売会社に対して、製品に使用している化学物質の名称、構造、特性をオープンにするよう求めるのもいいでしょう。たくさんの声が届けば、メーカーも販売会社も、非残留性、非毒性、非フッ素系の代替品開発に踏み込むことができます。責めるのではなく、社内がこうした方向に変われるように励ましてあげましょう。


あなたの声を届けよう

アメリカのKEEN本社では、KEENファンにこんな呼びかけをしています。

地元、州、国の政治家に働きかけて、PFASを使うのをやめ、安全な代替物質をみつけるために、政治家にもっと努力してくれるように求めましょう。

その声は政治を動かします。たとえば政府の環境保護庁(EPA)長官は、飲料水源におけるPFAS汚染に関してより厳格な規制の策定を行う準備を始めています。詳しくはこちらをご覧ください。

他にも、いくつか大切なポイントがあります。

短鎖型のPFASなど、「代替」のPFASについては、その毒性が、環境や人体のどこにどれだけ現れるかにフォーカスした研究を進めるための資金を議会に求めること。

消費者が十分な情報を得た上で選べるように、PFASを含む製品や材料の表示を義務付けるよう、連邦および州機関に要請すること。

私たちがフットウェア・メーカーとして学んだことは、ひとつひとつの選択が影響を与えるということです。PFCsの問題は大きいですが、私たちの生活や地球からPFCをなくすためにできる小さなことのひとつひとつが、ポジティブな一歩になります。PFCフリーの旅は、誰もが参加できるオープンな旅。ぜひ一緒に、変えていきましょう。