日常の中にある色や形、空気感を掬い上げながら作品を制作する、
イラストレーター/アーティストのそで山かほ子さん。
愛犬との散歩は、そんな彼女にとって、ただの習慣ではなく、
街とつながり直し、日々の感覚を整えるための大切な時間でもあります。
立ち止まったり、寄り道をしたり。愛犬の歩幅に合わせて歩くことで、
普段なら見過ごしてしまう景色が少しずつひらいていきます。
誰かと歩くことで見えてくるものがある。
その小さな発見の積み重ねが、そで山さんの日々の創作にもつながっています。
愛犬と歩くと、視点が変わる
制作の日は、家にこもることも多いというそで山さん。絵を描いたり、考えごとをしたりしているうちに、気づけば何時間も同じ場所に座り続けていることも少なくありません。制作に集中すると、時間の流れさえわからなくなることもあるそうです。だからこそ、外に出て愛犬たちと歩くひとときが、自分を整えるための大切な時間になっています。
「散歩って、気持ちをリセットする時間でもあるんです」
散歩に決まったルートはありません。その日の天気や気温、愛犬たちの様子を見ながら、川沿いへ向かったり、公園を少し長めに歩いたりします。ときには、愛犬たちが行きたがる方向へ、そのまま足を向けることもあるそうです。
「寄り道も多いですね。犬が行きたがる方に行ったり」
目的地を決めずに歩く時間は、何かを探しに行くというより、偶然の出会いを受け取るためのひとときなのかもしれません。
いつもの道も、その日の光や空気によって表情を変えます。朝と夕方では、同じ場所とは思えないほど違って見えることも。愛犬たちと歩くようになってから、そうした変化を自然に受け取れるようになったと感じるそうです。
小さな発見が、創作につながる
愛犬たちと歩いていると、自分ひとりなら通り過ぎてしまう場所で、ふと立ち止まることがあります。草の匂いを嗅ぎ、小さな花に興味を示す愛犬たち。アスファルトの隙間に生えた植物や、水たまりに映る空など、その視線を追うたびに、自分では気づかなかった景色が見えてくるそうです。
「犬と一緒だと、自分の見ている景色が変わるんです」
普段なら目に留まらないものや、立ち止まらなければ気づけなかった色や形。散歩の途中で見つけた色の組み合わせ、光の落ち方、影の輪郭、季節によって移ろう空気の色など、何気ない景色がそのまま作品のヒントになることもあるといいます。
「これかわいいな、とか、この色きれいだな、とか。そういう小さいことが結構印象に残ってるんです」
愛犬たちと歩いていると、自分のペースだけでは気づけなかった時間の流れにも触れられます。急いでいれば見落としてしまうもの、立ち止まらなければ見えないものを、愛犬たちは当たり前のように見つけていきます。道端の草の揺れ、落ち葉の重なり、雨上がりの匂い、水たまりに映る光。そうした一瞬が、作品の種になることもあるそうです。
「自分ひとりだったら絶対見てないものを見せてもらってる感じがあります」
散歩は、ただ愛犬たちと過ごすだけでなく、感覚を少しずつ更新していく時間でもあります。特別な景色や、遠くの場所である必要はありません。日常のなかにあるささやかな発見こそが、そで山さんの創作の土台になっています。
歩く時間が、感覚を整えてくれる
散歩は、身体を動かすためだけのものではありません。歩いているうちに頭の中が整理され、考えすぎていたことがほどけたり、行き詰まりが少し軽くなったりするそうです。身体の動きに伴って、思考の流れも自然に変わっていきます。
「歩いていると、気持ちも整理されていく感じがあります」
何かを無理に考えようとしなくても、愛犬たちの歩幅に合わせているうちに、頭の中が少しずつ静かになっていきます。風や葉の揺れる音、遠くから聞こえる子どもの声、愛犬たちの足音。そうした音に耳を傾けながら歩くひとときが、気持ちを整えてくれるのだそうです。
立ち止まり、また歩き出す。その繰り返しと、愛犬たちに合わせたリズムが、自然と自分の感覚を整えてくれます。日々の暮らしのなかで、自分の感覚へ戻るための時間。そで山さんにとって、散歩はそんな役割を担っています。
そで山さんにとって制作は、頭の中だけで完結するものではなく、身体の感覚と深く結びついています。机の前で考えているだけでは出てこないものが、歩いている途中にふっと浮かぶこともあるといいます。呼吸が変われば視線も変わり、身体が動くことで思考も動き始める。散歩は、止まりかけた自分を、もう一度自然な流れへ戻してくれる時間なのかもしれません。
足元が、歩く時間を変えていく
そうした日々の散歩を支えるのが、足元です。今回履いたのは、TARGHEE APEX WP(ターギー エイペックス ウォータープルーフ)。軽量なナイロンアッパーに、防水透湿素材「KEEN.DRY」を採用した、防水仕様のローカットスニーカーです。
履いたときの第一印象は、その軽さだったそうです。ゆとりのある幅広設計のトゥ・ボックスが足指を締めつけず、長時間歩いてもストレスを感じにくい仕上がり。河川敷の土、公園の芝生、街のアスファルトと、路面を選ばずそのまま歩いていける安心感があります。
「すごく軽くて、自然に歩ける感じがありました」
愛犬たちとの散歩は、気づけばいつもより長くなることもしばしばです。足元に余計なストレスがなければ、もう少し先まで進んだり、普段は曲がらない道へ足を向けたりする余裕も生まれます。
「歩くことに集中できるのも嬉しいですね」
靴のことを気にせず歩ける。その安心感だけで、散歩の自由度は大きく変わります。足元が整えば、視線は自然と街の細部へ向かい、歩くことそのものも、より自由になっていくのです。
歩いた先に、残るもの
愛犬たちとの散歩で見つけた景色、ふと立ち止まった場所、何気なく見上げた空、風の匂い、季節の移ろい。そうした小さな発見は、記録しなければすぐに過ぎ去ってしまいます。
それでも、その積み重ねは自分のなかに残り、作品になることもあれば、記憶として息づくこともあるそうです。
「特別なことじゃなくて、日常の中にあるものを大事にしたいです」
毎日同じように見える景色にも、確かな変化があります。愛犬たちと歩くことは、その微細な違いに気づくきっかけになります。昨日とは違う風、少し伸びた草、いつもより長く差し込む光。そんな小さな違いの積み重ねが、日常を少しずつ豊かにしていきます。
誰かと歩くことで、見えてくる景色があります。その時間は次の創作へつながり、また新しい一歩を生み出していくのです。
そで山 かほ子Kahoko Sodeyama
イラストレーター/アーティスト。日常の中にある色や形、空気感を掬い上げながら作品制作を行う。愛犬との散歩を日課とし、歩くことで見えてくる小さな発見を大切にしている。
TARGHEE APEX WP
重量:292g(24cm片足)
歩く時間を、もっと自由にしてくれる一足
軽量なナイロンアッパーに、防水透湿素材「KEEN.DRY」を搭載したTARGHEE APEX WP(ターギー エイペックス ウォータープルーフ)。
水の侵入を防ぎながら蒸れを逃がし、幅広設計のトゥ・ボックスが足指の自然な動きを妨げず、長時間の歩行をサポートします。さらに、全方向対応型のラグパターンを備えたアウトソールが、公園の芝生や河川敷の土道、濡れたアスファルトでも安定したグリップ力を発揮。街から自然へシームレスに行き来できる機動力が、日々の散歩をより自由なものにしてくれます。