BACK TO FIELD

次の一歩は、衝動のままに

水野 陽介アウトドアショップ『ITOMIZU』店主/スタイリストMizuno Yosuke

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日常とフィールドの境界が、ほとんどないーー
安曇野でアウトドアショップ『ITOMIZU』を営む水野さんにとって、
山は特別な場所ではなく、気づけば足が向かっている場所のひとつです。
身体を整えるというより、衝動に従って動くことで、
結果として整っていく。
その自然な循環の中で生まれる一歩は、
次の景色へと軽やかにつながっていきます。

衝動が、山へ向かわせる

水野さんにとって、自然との最初の記憶は上高地にあります。幼い頃に家族旅行で見たその場所は、ただ目的もなく歩いていただけのいわゆる散策の時間だったにもかかわらず、印象にずっと残っていたといいます。

「家族で山に出かけたのは、そのたった一度きりだったんですけど、すごくきれいな場所だなっていうのが、ずっと記憶の中に残っていて」
その記憶が再び動き出したのは、コロナ禍のことでした。きっかけは、意外にも撮影だったといいます。

「動画を撮ろうと思って、景色がいいところに行こうって。最初は本当にそのくらいの理由だったんです」
初めて登った蝶ヶ岳で見た朝日が、それまで東京でスタイリストとして活躍していた水野さんのライフスタイルのすべてを変えてしまいます。

「朝日がよすぎて、一気にハマりました」
そこからは、テントを揃え、山へ通う日々。気づけば北アルプスへと足が向くようになっていました。
「いろんな山に行きましたけど、北アルプスは圧倒的でした。あの連なりとか、スケール感が全然違う」

日常の中に、山がある

現在は安曇野を拠点に、アウトドアショップ『ITOMIZU』を営む水野さん。山はもはや“行く場所”ではなく、“そこにあるもの”に変わりました。

「東京にいたときは、わざわざ時間をかけて来ていたんですけど、今はもう生活の中にある感じです」
その距離感は、行動にも直接表れています。
「お客さんと話していて、山の話を聞いたら行きたくなって。そのまま夕から登って朝日を見て、また店を開けるみたいなこともあります」
思いついたら、そのまま動く。その軽やかさが、水野さんと山の関係を自然なものにしています。
「前は“行くぞ”って気合いが必要だったんですけど、今はもっと素直に行けるようになりました」

スタイリストの目が、山の装いを変える

水野さんには、山に通う以前に別の顔がありました。ファッション誌や広告でスタイリストとして活動してきた経歴です。その審美眼は、フィールドでの装いにも自然に反映されています。

今回は、その視点を活かして2つのコーディネートを組んでもらいました。山と街、ふたつのルックを貫く共通項は、オレンジです。
「オレンジって、山の中でもすごく映えるんです。自然の色の中に置いたとき、主張しすぎず、でもちゃんと存在感がある」

山のルックでは、ライトブルーのフーデッドシャツにベージュのイージーパンツを合わせ、オレンジのタイダイソックスで足元にさりげなくアクセントを入れています。一方、街のルックでは、ネイビーボーダーのロンTにサイドポケット付きのライトブルーのパンツ。そして、頭上にはオレンジのキャップという装い。

両方のルックに共通する『TARGHEE APEX WP(ターギー エイペックス ウォータープルーフ)』は、ソールのヒール部分とタンにあしらったオレンジが、山でも街でもコーディネートの中に自然に溶け込みます。軽量登山に対応するソール機能を持ちながらも、スニーカーのような履き心地で、フィールドを行き来する日常の中で、靴だけ履き替えることなく、そのままどちらの場面にも出ていける。スタイリストの目から見ても、それは理想的な一足のあり方だといいます。

「山で培った目線と、スタイリストとしての目線が今は自然に混ざってきている気がします。『TARGHEE APEX WP』はそのどちらにも馴染んでくれる」

頂上で、思考がほどけていく

山は身体だけでなく、思考にも作用します。
「登っているときはしんどくて、いろいろ考えるんですけど、頂上に着いて景色を見ると、もうそれだけでいいやって思えるんです」
悩みや迷いを抱えていても、歩き続けることで自然と整理されていく。降りてくる頃には、余計なものが削ぎ落とされる。
「結局、そんなに難しく考えなくていいなって思って降りてくることが多いです」

それは自分だけでなく、一緒に歩いた人にも起きる変化だといいます。
「一緒に行った友達も、降りる頃にはすごくシンプルに考えられるようになっていました」

足元の安心が、自由を生む

そうした自然な状態を支えているのが、足元の存在です。「僕はどちらかというと、しっかりサポートしてくれるシューズが好きなんです」

感覚を研ぎ激ますベアフットのスタイルではなく、長く歩き続けるための安定性を重視する。
「北アルプスみたいな過酷な環境だと、サポートがあるほうが結果的に長く歩けると思っています」
今回履いた『TARGHEE APEX WP』については、こう語ります。
「クッション性もあって、足馴染みが良く踏ん張りが効きやすいんです。地面をつかむ感覚があって、すごく歩きやすい」
足元に余計なストレスがないことで、意識は自然と別のところへ向かっていきます。
「気にしなくていい分、景色だったり、一緒にいる人だったり、他のことに集中できる感じがあります」

やりたいと思ったら、それだけで十分

水野さんの行動の起点は、いつもシンプルです。理由より先に、感覚が動く。
「お金とか、タイミングとか、いろんな条件を考え始めると動けなくなるんです。だから、やりたいと思ったら、まずやってみることにしています」
それは『ITOMIZU』の立ち上げも、山に通い始めたことも、イベントの企画も、すべて同じ感覚から始まっています。

「計画をきちんと立てて動くのが得意な人もいると思うんですけど、僕は違って。感覚で動いて、走りながら考えるタイプです」
その姿勢は、時に無謀に見えることもある。けれど水野さんにとって、それは揺るぎない方法論です。

「やってみてうまくいかなくても、やらなかったら何も残らない。だったらやってみる方がいいじゃないですか」
まだ歩いていないフィールドや、海外の山。興味は尽きません。
「行きたいと思ったところに行く。それだけです。理由はあとからついてくる」
衝動が、次の景色を連れてくる。水野さんの一歩は、いつもそこから始まります。

水野 陽介Mizuno Yosuke

アウトドアショップ『ITOMIZU』店主/スタイリスト。東京でファッション誌や広告のスタイリングを手がけた後、安曇野へ移住。店を営みながら北アルプスをはじめ各地の山を歩き続け、衝動に従って動くことを信条とする。ファッションとフィールドの両軸を持つ目線から、山との向き合い方を発信している。

itomizu_official

ITOMIZU

長野県北安曇郡松川村5261

※営業時間などの情報は公式Instagram
@itomizu_official)でチェックしてください

TARGHEE APEX WP

ターギー エイペックス ウォータープルーフ
カラー:ABBEY STONE/GOLD FLAME
重量:341g(27cm片足)

余計なことを考えずに歩くための一足

独自開発の防水透湿素材「KEEN.DRY」を搭載した、ファスト&ライトをテーマに開発された『TARGHEE APEX WP(ターギー エイペックス ウォータープルーフ)』。軽量で通気性に優れたパフォーマンスメッシュアッパーと、《KEEN.ReGEN》ミッドソールによる優れたクッション性で、足馴染みが良く踏ん張りが効きやすくなっています。KEENオールテレインラバーアウトソールが地面をしっかりとらえ、どんな路面でも安定した一歩をサポート。ソールのヒール部分とタンにあしらったオレンジは山でも街でも自然に馴染む色。ソックスやキャップなど、別のアイテムでも同色を採り入れると、コーディネートにまとまりが生まれます。

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